この恋、極秘恋愛につき社内持ち込み禁止

「銀……抱いて?」

「言われなくても抱いてやる」


ひんやりと冷たく硬い調理台の上、ゆくり脱がされる服。


銀の知ってる高校生だった私じゃないよ。少しは大人になったから……だから、知って欲しいの。今の私の全てを……


何度も重なる唇も、温かい手のひらも、チクチクする無精ひげも、みんな覚えてるよ。


そう、首筋から胸にキスを散りばめるのは昔と同じ。そして、腰に……腿に……でも、欲しいところに来てくれない。


「銀の……意地悪」


肌蹴た銀の胸を探り、その広い胸に唇を押し付ける。


「6年分いじめてやるさ」

「……ヤダ」


探る様に肌を滑る長い指はじれったくなるほどゆっくりで、私を見下ろす愛しい人は目を細め声無く笑う。


お願い……銀


時間をかけ、銀の愛撫は私の限界まで続き、やっと彼を受け入れた瞬間、長かったふたりの空白の時が一気に消え去った様な気がした。


「ぎ……んっ、ん……」


もっと、もっと、銀が欲しい。


私を見つめる熱い視線に焦げ付きそうなこの心。


「綺麗だって……言って?」

「自惚れるから言わねぇ~」

「もう、ホント意地悪」


激しくなる息遣い。体で感じる終えんの予感。この体の全てで銀の愛を感じた。




暫く起き上がることが出来ず、抱き合ったままお互いの鼓動に耳を傾けていた……


「ホントに、信じていいんだよね?」

「今更聞くな。バーカ!」


余韻に浸っていたかったのに……でも、これが銀なんだよね。私の大切なかけがえのない人――


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