この恋、極秘恋愛につき社内持ち込み禁止
その日の夜は眠れなかった。
明日が運動会の華も緊張してるのか眠れないよう、布団の中で何度も寝返りを打っている。
「華、早く寝ないと明日、一等取れないよ」
「……別に、一等じゃなくてもいいもん」
「どうして? あんなに頑張ってのに」
「だって、一等取っても意味無いし……」
「何? なんで意味無いの?」
「……なんでもない!」
背を向けた華に、横田さんも来るから頑張ろうと言っても返事がない。困ったもんだ。反抗期かな?
呆れてため息をつき、私も寝なきゃと目を閉じれば、浮かんでくるのは銀の顔。
今頃、銀は何してるのかな……なんて考えてしまう。
もぅ、ミーメのバカ! 銀のことなんか考えちゃダメ! 忘れるんだ。何がなんでも忘れるんだ。
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寝不足の目を擦りながら5時起きでお弁当作り。普段は母親らしいこと何もしてないもんね。こんな時ぐらい頑張らないと……
毎年、華の運動会には、店のおかまちゃん達も来てくれる。華はあの風貌で応援されるのは嫌みたいだけど、保育士さんと父兄にはウケがいい。
毎年、爆笑の嵐だ。
それも今年で最後。華も来年はいよいよ小学生だ。思い出に残る素敵な運動会にしてあげたい。
その為にも、このお弁当を完璧に仕上げなくては……でもそれが一番の難関だ。
だって私、料理が大の苦手。それなのに、キャラ弁を作ろうなんて、無謀な挑戦だったかな?
それでもなんとか完成したお弁当を持ち、華とママ、3人で家を出る。他のおかまちゃんは現地集合だ。
色んな国の国旗の旗がたなびく保育園の門をくぐり、場所取りに出動してくれてたミミさんを探してると……
「ミーメちゃん! こっちよ~」
運動会には似合わない胸がガッツリ開いた真っ赤なボディコンを着たミミさんが手を振ってる。
隣のお友達のお父さんがその谷間に釘付けになり、鼻の下伸ばしてる。
ミミさんが男だと知ったら、さぞかしショックだろうな~