actually
ラウンジに入って、席に座る山田はすぐに見つかった
大きな体を窮屈そうに椅子に預けている
「あれ、山田先輩じゃないですか」
生田目が山田に話しかける前に話しかけてしまった青年
「はやま?、葉山じゃないか!
懐かしいな、高校の卒業式以来か?」
山田は青年、葉山を見て何やら昔話を始めてしまった
一応生田目は葉山の横に立っているのだが気づいていないらしい
彼はどうやら夢中になると回りが見えなくなるようだ
自分そっちのけで繰り広げられる会話に首を傾げる生田目
確かに小柄な彼女だが、気付かれないほど存在感が無いわけではない
「あ、あの山田さん。遅くなって申し訳ありません」
喋りかければ気付いて貰えるかも、と声を発してみれば
山田の視線は葉山からそれて、生田目をいれた
「生田目!お前何処に行っていたんだ!心配したんだぞ!」
やっと気付いてもらえたが、説教をし始めた山田に少々げんなり
しかし、今度は葉山が首を傾げる番だ
「あれ、もしかして君が探していた人って山田先輩?」
「は、はい。私、今日は山田さんに連れられて営業に来たんです。」
「そうだったんですね。僕は山田先輩の高校時代の後輩です。」
コクコクと頷く山田
そしてふと、腕時計に目をやると慌て始めた
「生田目!そろそろ行くぞ!
葉山、今度ゆっくり酒でも飲もうな」
そしていそいそと歩きだす山田のあとを慌ててついていく生田目
更にワンテンポ遅れて葉山が声を発した
「山田先輩!途中まで送ります!」
そして3人はビルの出入口に向かった