俺様編集者に翻弄されています!
 何気なく広げてみた雑誌のページの見出しに悠里の目が留まる。

 ―――薄化粧で魅力を引き出すメイク術!

 悠里は思わず雑誌を引っつかんでカッと目を見開いた。

「これだ……!」

 今こそこの雑誌をフル活用する時が来たと思った。


「薄化粧なら手間もかからないし、万が一の来訪者に備えてテクニックは磨いておくべき……か、ふむふむ」


 悠里は鏡を覗き込んで、まずは自分の顔のパーツを確認する。


 悠里の瞼は二重、鼻筋は通っているが低い方、赤みを帯びやすい頬に薄い唇―――。


(うぅ……ブサイクだ。ほんとに私に魅力なんてあるの……?)

 悠里は自分の顔を見ながらがっくりと肩を落とした。


 どのメイク術も洗練されているように見えるのは、もともとのモデルがいいからではないか? とひねくれたことさえ思ってしまう。



(雑誌に出てくるモデルみたいに器量がよければなぁ……でも、こんな私でもいいって言ってくれる人がそのうち―――)

 悠里の頭の中がモワモワと霞がかる―――。
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