俺様編集者に翻弄されています!
「If you have any problems I'll help you anytime you want」

<何か困ったことがあったら、いつでもお手伝いしますので>



「OK. Thanks a lot.Well I'm looking forward to the party.」

<ああ、ありがとうそれではパーティを楽しみにしています>



 聞き覚えのあるその声に悠里が顔をあげると、普段とは違ってスーツを着こなした氷室が、レセプションの前で数人の外国人を相手に接待をしているようだった。


(あれって……氷室さん、だよね……?)
(ス、スーツ姿……かっこいい)



 そう思わず言葉がこぼれてしまいそうなほど、いつもと違う雰囲気の氷室に見蕩れた。そんな悠里の視線に気付いたのか、氷室が近づいてくる。



「あぁ、悪い、ちょっと遅れたな……今のはパーティの外国人出席者たちだ。通訳も兼ねてバックアップしろって言われててさ」


「……そうだったんですか」

 スーツ姿に思わず妄想が膨らみかけたが、ハッとなって正気に戻る。


「今まで打ち合わせだったんだ。さすがに疲れた……さ、行くぞ」


「え? 行くぞって……どこに?」


「いちいち説明すんのだるいから黙ってついて来い」


 氷室はそう言いながら、悠里を置いてさっさとエレベーターの方へ歩いて行ってしまった。


「も、もう……」


 訳が分からず悠里はとにかく氷室の後をついていくことにした。
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