俺様編集者に翻弄されています!
次回作は「愛憎の果て」や「忘我の愛」に続く渾身の一作といっても過言ではなかった。
実は「忘我の愛」よりも先に執筆しようと思っていた小説だったが、「艶人」のコンセプトである愛憎劇とは若干異なるため、悠里の中でお蔵入りしていたものだった。
悠里はそれを「艶人」仕様に修正し直して、次回の新作にあげようと試みたのだ。
数年前、仕事以外で気の赴くままに書いたプロットを、悠里の前任担当だった加奈は絶対に売れる作品だと言ってくれた。
それを今解放する時が来たのだ―――。
「はぁぁ、こんな隠し玉があったなんて……ユーリ先生、なんでもっと早く教えてくれなかったんですか……」
ぼそりと呟くように北村がため息混じりに言った。そして北村が調子づきながら笑うと悠里に言った。
「この話しは一見、少女趣味な感じもしますが……奥が深くて、思わず続きが読みたくなる。是非これを「艶人」で連載―――」
「嫌です」
「え……?」
これは賭けだった。
実は「忘我の愛」よりも先に執筆しようと思っていた小説だったが、「艶人」のコンセプトである愛憎劇とは若干異なるため、悠里の中でお蔵入りしていたものだった。
悠里はそれを「艶人」仕様に修正し直して、次回の新作にあげようと試みたのだ。
数年前、仕事以外で気の赴くままに書いたプロットを、悠里の前任担当だった加奈は絶対に売れる作品だと言ってくれた。
それを今解放する時が来たのだ―――。
「はぁぁ、こんな隠し玉があったなんて……ユーリ先生、なんでもっと早く教えてくれなかったんですか……」
ぼそりと呟くように北村がため息混じりに言った。そして北村が調子づきながら笑うと悠里に言った。
「この話しは一見、少女趣味な感じもしますが……奥が深くて、思わず続きが読みたくなる。是非これを「艶人」で連載―――」
「嫌です」
「え……?」
これは賭けだった。