【完】ヒミツの恋を君と。
胸元が解放されるのと共に、あたしの心臓が今まで以上に大きな音を立て始める。




晴は今、何を考えてる?


ただ、あたしを感じることだけを考えてくれてる?





あたしは、あたしは……ね。



晴がブラをゆっくり引き下げた。


晴の唇が胸元に近付いていくのを感じる。



このまま晴に抱かれたら、晴はあたしのものになるかもしれない。





晴があたしのこと好きじゃなくてもいい。

美月先輩のことを好きでもいい。




“彼氏・彼女”っていう形だけでもいいから欲しい。

それで晴を縛れるなら……。





頭をよぎる、どうしようもなく自分勝手で、汚い感情。




あたし今一体どんな酷い顔をしてるんだろ?

今日見た、美月先輩の、晴を見つめる綺麗な瞳を思い出して、胸がズキッと痛くなった。




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