【完】ヒミツの恋を君と。
その指の動きに、あたしの頬に意識が集中する。


頬が熱い。


震えてる唇を必死で動かした。



「ごめんなさい…」


「何を謝ってるの?多分、ズレたことで謝ってるんだろうけど」


「だ、だって、晴怒ってるでしょ?今日職員室の前で『俺に近付くな』って言ってたし」


「ほら、ズレてる…」


「え!?」


「あれは、お前の後ろから真木先生が来てたからだろ?俺と親しいってバレたら、祐樹が送ってきたあの写真に映ってた浴衣の女がお前だってバレるかねないだろうが」


「え、そうだったの?」



そう言えば、あの後すぐ真木先生に声掛けられたんだった。


……晴の言葉にあんなに傷ついたあたしって一体。


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