【完】ヒミツの恋を君と。
「俺は自分の過去が嫌いで思い出したくも無くて…だから桃佳のフルネームを聞いた時、お前とは正直関わりあいたくないって思った」



初めて顔を合わせた職員室。

まさか、晴がそんなことを思ってたなんて想像もしなかった。



「でも、お前は毎日屋上に来るようになって、バイトまで探し当てて来て…」


「…あ」


「“よしおかももか”って名前は俺の暗い過去を連想させるのに、お前はいつも『変わりたい、強くなりたい』って言って、真っ直ぐ前を向いてた」


「……」


「桃佳の目はいつだって未来を望んでた」



そんな風に見てくれてたんだと思うと胸が熱くなる。



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