《爆劇落》✪『バランス✪彼のシャツが私の家に置かれた日』
ニヤッと微笑んで三浦が更に距離を縮めてきた。
今度は、まつ毛がふれあいそうな位だ。
鼻の頭がほんの少し触れた。その瞬間、体にビリッと電流が走りぬけた。そのくらいの衝撃があった。
唇を噛み締め、私の呼吸は止まりそうになっていた。
「あんた、俺の事嫌いだろ」
三浦が言葉を話す度に息がかかった。息を止めているから三浦の息がクサイかどうかさえわからなかった。
三浦の手が私の後頭部に移動し、顔を横に移動させ、私の顔の横に三浦の顔が来た。
キスされるんじゃないと知って、一気に息を吐き出した。
同時に私の肩に三浦の顎が乗せられ、お互いの耳が少しくっついた。
「……嫌いだったら?」
「好きにさせてみせる」
「……」
横暴だ。自分勝手で生意気。
三浦のことが嫌な最大の理由がわかった。年下のくせにひどく生意気だからだ。
三浦は両腕を私の背中へ回した。