《爆劇落》✪『バランス✪彼のシャツが私の家に置かれた日』

「なんだって、家まで来る訳?」
ひとりごとを言いながら映像を見つめた。独り言のつもりだったが、インターフォンを見るときのくせで通話のボタンを押してしまっていた。


ブラックのテーラードジャケット、白の清潔そうなシャツ、カーキ色のチノパン。
私の家に来るのに、お洒落な格好してなんのつもりだろ。この人。


「会いにきた」
一言そういってインターフォンのカメラにむかって笑顔をふりまく三浦。



「会わないから」
インターフォン越しに会話を続ける。



「いいよ。待ってる」


「いや、待っててもらっても、全然会わないから」



「わかった。待ってる。会ってくれるまでここで待つから」
全然わかってないじゃない。会わないって言ってるのにね〜。


ストーカーっていうんじゃないの?
これって。

なんで私に会いに来たんだろう?休みの日にわざわざ。

本当に純粋に会いたいからだけなの? 会ってどうしたいんだろ?



少しもわからない。
私には年下イケメンの考えが、全く読めないな。

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