柔き肌に睦言を
私は背を向けたままそうっと窓に近づき、聞き耳をたてた。
「やだっ」
と言いながらも嬉しそうな睦美の声に、男の声が続く。
「声出しちゃダメってゲームね」
「んー、がんばる」
睦美は何をがんばるのだろう。なぜ男バスの部室にいるのだろう。本当は、そういうことに疎い私にも、もうわかったのかもしれない。睦美と男の声の感じは、下世話な言い方を許してほしい。とてもエロかったのだ。
「これは? ほら、どう。感じる?」
密やかな男の声が睦美を責めている。誰なんだ。睦美に何をしているんだ。知りたくて、見てみたくてたまらなかった。
私は鍵がかかっていないのを幸いに、五秒に一ミリくらいのスピードで、ゆっくりゆっくり慎重に窓を開けてみた。そうして一センチも開けてしまえば、片目を押し当てて余裕で中を覗き見ることができた。自分の影が映らないように、身を低くすることも忘れない。
「こうしてやる。もうがまんできないでしょ」
男は顔を見たことはあるが、名前が出てこない。今の角度からは横顔しかわからないが、外崎とかいったっけ。たしか外崎ナントカ。それが睦美の後ろにぴったりくっついて、睦美のむき出しになった豊かな胸をグローブのごとき大きな両手で揉みしだいているのだ。指の間に乳首を挟んで。
部屋の真ん中に置かれたテーブルに睦美が手をついた。ギシギシと音をたてて、テーブルが揺れる。
「がんばるねえ。じゃあこれはどう」
外崎は息を荒くしながら右手を下の方へずらしていく。睦美は頬を紅潮させて身悶えた。が、声は漏らさない。うっかり漏らせば、この快楽に満ちた遊びが終わってしまうかも知れない。それを嫌うかのように、キュッと口をむすんで耐えている。喜びに内震えながら。
そんな睦美の心情が経験の無い私にもありありとわかってしまい、私はまるで自分も大人になってしまったかのように感じた。
外崎の右手は睦美の白い下着の中で何かをしている。白い太ももがふるふると揺れている。この画面において白は余白などでは無い。その存在感たるや、名画の中の神々しい美女の白い肌さえもゆうに超える。まさに現実の生々しさに、私は目眩がするようだった。
「やだっ」
と言いながらも嬉しそうな睦美の声に、男の声が続く。
「声出しちゃダメってゲームね」
「んー、がんばる」
睦美は何をがんばるのだろう。なぜ男バスの部室にいるのだろう。本当は、そういうことに疎い私にも、もうわかったのかもしれない。睦美と男の声の感じは、下世話な言い方を許してほしい。とてもエロかったのだ。
「これは? ほら、どう。感じる?」
密やかな男の声が睦美を責めている。誰なんだ。睦美に何をしているんだ。知りたくて、見てみたくてたまらなかった。
私は鍵がかかっていないのを幸いに、五秒に一ミリくらいのスピードで、ゆっくりゆっくり慎重に窓を開けてみた。そうして一センチも開けてしまえば、片目を押し当てて余裕で中を覗き見ることができた。自分の影が映らないように、身を低くすることも忘れない。
「こうしてやる。もうがまんできないでしょ」
男は顔を見たことはあるが、名前が出てこない。今の角度からは横顔しかわからないが、外崎とかいったっけ。たしか外崎ナントカ。それが睦美の後ろにぴったりくっついて、睦美のむき出しになった豊かな胸をグローブのごとき大きな両手で揉みしだいているのだ。指の間に乳首を挟んで。
部屋の真ん中に置かれたテーブルに睦美が手をついた。ギシギシと音をたてて、テーブルが揺れる。
「がんばるねえ。じゃあこれはどう」
外崎は息を荒くしながら右手を下の方へずらしていく。睦美は頬を紅潮させて身悶えた。が、声は漏らさない。うっかり漏らせば、この快楽に満ちた遊びが終わってしまうかも知れない。それを嫌うかのように、キュッと口をむすんで耐えている。喜びに内震えながら。
そんな睦美の心情が経験の無い私にもありありとわかってしまい、私はまるで自分も大人になってしまったかのように感じた。
外崎の右手は睦美の白い下着の中で何かをしている。白い太ももがふるふると揺れている。この画面において白は余白などでは無い。その存在感たるや、名画の中の神々しい美女の白い肌さえもゆうに超える。まさに現実の生々しさに、私は目眩がするようだった。