隣に座っていいですか?
昼ごはんも食べず
戻らぬ彼を心のどこかで待ちながら、メソメソと涙を流す私。

泣くぐらいなら
変な事言わなきゃいいのに

やっぱりバカ。

頭抱えてたら「ただいまー」って大きな声が聞こえた。

桜ちゃんだ。
え?もう帰って来る時間?
ヤバっ涙拭かなきゃ。

ティッシュで目を押さえていたら、忍者のように素早く娘の登場。

「いくちゃんママ?」
ランドセルをその場に置き
私の顔を心配そうに覗きこむ。

「どうしたの?おなかいたいの?」

涙見られたか。マズっ。

「大丈夫だよ。ちょっとだけ痛いけど、お薬飲んだから大丈夫」
痛くもないお腹を触り
ソファの上にうずくまる。

「だいじょうぶ?おくすりのめた?さくらのぶどうあじの『おくすりのめたね』つかっていいよ」
小さな手が私のお腹をさすってる。
ダメだ
変な涙が出てきそう。

「いくちゃんママ。おなかいたい?なくほどいたい?びょういん行く?」
一生懸命話しかけ心配する桜ちゃん。

その優しい心に触れて
涙がボロボロ出てきてしまう。

甘えてる?私。
小学生に甘えてるかもしれないね。

「となりのおばあちゃんよんでくる」

「大丈夫だよ桜ちゃん」

「いくちゃんママしんじゃう」

「死なないよ」
笑いそうになったけど
今度は桜ちゃんが泣いていた。
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