隣に座っていいですか?

役に立たない作家先生は「また来てね。おじさん」と、桜ちゃんの明るい笑顔に見送られ、最後まで傷付きながら帰って行った。

私はプレゼントで頭がいっぱい。

何だろう。

季節限定とか
手に入らない食べ物だったらどうしよう。

ここら辺で買えなかったら
ネットでお買い物だな。

それには
早く
その品物が何か調べなきゃ。

でも
それを食べた後にも、まだ何かある。

謎は深まるばかり

本当に
ちゃんこ鍋セットならどれだけ嬉しいか。

「……いくちゃんママ?」

白菜を洗いながら
そんな事をずっと考えてたら
愛する娘の声も聞こえなかった。

「ごめんごめん。何?」

エプロンで手を拭き
桜ちゃんのサラサラ髪を撫でて聞くと

「クリスマスのケーキはいっしょに作ろうね」ってコッソリ言う。

かわいいなぁ。
いや
本当に親バカだわ私。

「そうだね。頑張ろうね」

「キーウィとイチゴをいっぱい入れようね」

「そうだね」

「お父さんのすきな、からあげも作ってね」

「そうだね」

って
あれ?そのお父さん

どこにいるの?

姿が見えないよ。
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