今宵、きみを想う
 ――――――


 不意打ちのキスに焦って、俺はますます心臓がおかしくなりそうだった。


 それでも平然を装ってみる。


 彼女が慌てて離れてそっぽを向きながら、ミルクティーを飲んだ。


 後ろから見える耳が赤いことに気が付いて、頬が緩む。


 緊張してるのは、俺だけじゃない?


 もしかして、本当に……


 期待する気持ちが膨れ上がって、ぐんぐん想いが募っていく。


 
 「大事にしないと許さないから!」


 
 なんて、照れながらそんな言葉を吐く彼女が愛しくて仕方がない。

 
 大事にしないわけがない。


 だって、俺のものだろ?


 俺を見てくれるんだろ?


 それなら一生、大事にする。


 死ぬまでずっと―――
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