なんで俺じゃあかんねん
「どうでも良いけど、ハル。
もう行かなホンマにやばいで?」
口を開いた葵から出てきたのは、俺への感想ではなく現実的な心配。
時計はもう12時。
学校までざっと1時間で、入学式は1時半から。
新入生はその30分前までには集合しとかなあかんから・・・・
「ホンマや!やばいやんけ!!
じゃあ、行ってくるわ。」
慌ててブレザーを着て鞄をかつぐ。
「行ってらっしゃい!
母さんも式には行くからね~。」
「うん。」
スニーカーの紐を結び治して玄関をでた。
今日から電車かよ・・・
めんどくさ。
てか、俺、最寄り駅から高校までどうやって行くか知らんぞ!?
大丈夫かな?
まあ、えっか。
その辺に同じ制服着た奴ら、おるやろ。