なんで俺じゃあかんねん
「え?!ハル、清水さんに告られたん!?」
飯島が少し大きい声をだした。
「ああ・・・うん、まあ。」
「ええ!?」
「うっそ!!」
「ええな~!」
次々にその場の奴らが声をだす。
はあ・・・・
なんか、すっごいやりづらい空気。
「ハル、返事してへんって・・・・」
飯島が不思議そうに俺を見る。
「そうやねん!飯島くん!!」
それに答えたのは、俺ではなく清水さん。
あ、そっか。
飯島も清水さんも、同じ1組やから知り合いか。
「だからな、今必死で好きになってもらえるように頑張ってるねん!」
「ちょっと、清水さん・・・・」
他の奴らに事情話さなくてもよくないか?
「おい、ハル。清水さんのなにがあかんねん!即OKやろ!!」
飯島が前のめりで抗議してくる。
「いや、俺清水さんのこと、まだあんまり知らんし。」
気まずく視線を逸らす。
「だから、知ってもらえるようにいっぱい話しかけようと思って。」
清水さんは、ちょっとはにかむ。
「また話しかけてもいいかな?」
「別にいいけど。」
「よかった!じゃあ、またね。」
「うん・・・・。」
清水さんは、また可愛く手をふって食堂を後にした。