なんで俺じゃあかんねん

「ええな~ハルばっかり・・・・」

「はあ!?」

清水さんが見えなくなると、斉藤がふてくされたように俺を睨んでくる。

「雅さんとも、仲よくて、あんなに可愛い子からも告られてるなんて!」

「やめろって・・・・。」

なんて返したらいいのかわからず、それだけ言う。

「清水さんって言ったら、間違えなくうちのクラスでは1番可愛いぞ?」

飯島がそんなことを言い出す。

「俺も、時々見かけて可愛いな~って思ってた。」

と上原。

「俺の彼女が言うには、チア部でもトップクラスの可愛さやで?清水さんは。」

そっか。祥ちゃんの彼女もチア部か。

「そうなんや。」

俺は苦笑いを浮かべることしかできない。

「めっちゃ可愛かったもんな!

制服も似合ってるし、髪形もすっごい気遣ってる感じやったし。」

遼は、たぶんなにも考えずそんなことを言っている。

「ハル、付き合う気ないんか?」

「ええ!?」

付き合うって・・・・

そんなこと言われても、俺には。

俺には、好きな人が・・・。


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