なんで俺じゃあかんねん
「ていうか!!ハルが誰か好きになるんや~!」
はあ!?
そりゃ、俺だって人間やし。
「そうやな。なんか好かれることはあってもって感じやな。」
祥ちゃんが遼の意見に同意する。
「で!?誰やねん。」
「おい、上原!唾とんできてんけど!!」
はぐらかそうとする俺に「いいから!」とみんなの視線が注目する。
「・・・・言わんし!!」
誰が言うか・・・!
俺は、思いっきり向こうへ顔をそむける。
「言わんってことは、やっぱおるんや?」
少し間があって、そんな声が聞こえた。
見ると、祥ちゃんがニヤリと口元を緩めている。
「なっ・・・!」
「うわ!!ハルの赤面!」
「ハルが赤くなった!?」
「レア~!」
あーやめろやめろ!
「おまえらマジ黙れ!!」
なんやねんこの状況・・・。
自分でも赤くなっている自覚がある。
逃げたい・・・。
「まあまあ。おまえら、その辺で・・・。」
「リキトはいいよな~相手知ってるから!」
とめようとしてくれたリキトに斉藤が大きくでる。
それを言われたら、なにも言えないらしく俺に『ごめん』と手をあわせて引き下がってしまった。
・・・おい、もうちょっと頑張ってくれよ。
「何組かだけ教えてや!」
「てか、この学校なん?」
「俺らの知ってる人?」
次々と質問攻めにあう。
そんなに人の色恋沙汰が気になるんかよ。
・・・・言えん。
言えるわけない。
絶対。絶対言えん。