なんで俺じゃあかんねん
「俺は、好きとかそういう以前に
あいつ以外の女子に、興味をもてんっていうか。
なんていうんかな?こういうの。
よくわからんねん、ホンマに。」
俺自身、ほんまにわかってない。
逆に俺が一番教えてほしいかも・・・。
「いや、わかったよ。」
祥ちゃんが感心したように頷いた。
「え?」
「おまえ、なんかすごいな。」
なにが?
俺、すごいか?どこが?
「うん・・・。」
よくしゃべる遼も、それだけしか言わない。
「ハル、ホンマにその人のことが好きやねんな。」
「・・・・は、はあ!?なんで!」
そんなしみじみ言われるとマジで恥ずかしい。
「だって、その人以外眼中にないってことやん。」
祥ちゃんの言葉にしっくりくるものがあった。
あ~。
まあ、そう、なんかな?
「ハル、ここまできたら、もうカッコイイな。」
「うんうん!!ハル、見かけによらずめっちゃ一途やん!!」
他の奴らも笑って褒めてくれる。
「いつから好きやってん?」
「いつからって・・・・」
飯島の質問に、考えてみるけど・・・
うーん・・・
気持ちを自覚したんは去年やけど、好きになったんは、いつなんやろ?
「ごめん。わからん。」
「またわからんのかよ!」
「ハルって、けっこう天然やんな~。」
天然?
いや、そういうんじゃなくて・・・。
だって、気づいたのは去年でも
好きになったのはきっともっと前で・・・。