なんで俺じゃあかんねん

「でも、なんかこれでわかった気がするな!」

上原が納得いったように頷いた。

「俺も、俺も!!」

飯島も、上原の肩に手を置く。


「え?なにが?」

「ハルが清水さんにあんまり乗り気じゃないこと。」

「せやな。こんなに好きな人おるんやったら、しょうがないな。」

二人は揃って俺を見る。

「俺はハルを応援するで!!」

「俺も。」


それにつられて、みんなが俺の応援モードになってきて。

「なんやったら、協力する。」

とか言ってきたから

「いや、余計なことせんでええから!」

と牽制しておいた。

なんか、こいつらに動かれるとろくなことにならん気がするし。


バスケ部の奴らは、次々に俺にエールを送ってくれる。

事情を知っているリキトも「よかったな。」と笑っている。



「まあ・・・ありがとう。」


こんな、お先まっくらな恋でも

応援してくれる奴らがいるのはうれしい。

絶対報われないのわかってるし、

報われたらだめなのも承知の上。


それでも、恋愛の継続は自由。

応援するのも、されるのも、自由。



< 150 / 485 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop