なんで俺じゃあかんねん

「よかったな。俺おって。」

それに頷くのも俺の中の何かが許さない。

馬鹿のくせにプライドが高い俺。


「俺が連れてったるから、心配すんなや。」

「さんきゅ。」

不本意やけど、ここはお礼を言うところやな。


「そういえば、ハルもバスケ部入るやんな？」

「うん、そのつもりやけど。リキトもやろ？」

「入るに決まってるやん。」

リキトは、ニッと笑って言葉を続ける。

「M高のバスケ部は強いんやろ！？

去年はインターハイ一歩手前まで行ったらしいで。」

「へえ。」


そっか。
高校では、インターハイになるんやったな。


中学ん時は、県大会であとちょっとのところで負けて

近畿大会は行けんかったからな。

だから、推薦枠は俺だけやったんやろか。

あれで行けていたら、もっといっぱい推薦来てたんかな。

まあ、今となってはどうでもええけど。