なんで俺じゃあかんねん
もうすぐ、インターハイ予選。
部のみんなも気合十分。
「よし!じゃあ、今から練習試合するで~。」
練習試合、か・・・・
どうせ、一年は審判かシュート練。
早く試合やりたいわ。
監督がメンバーを発表している間、そんなことを思う。
「あと、それから、坂井!!」
「え!?」
監督、今・・・・・
先輩や同学年、みんなの視線が俺に集中する。
「坂井、おまえでろ。」
「え、いや、あの・・・・」
「監督の指示や。それとも、でたくないんか?」
藤堂先輩の発言に「でたいです!!」とすぐさま答えた。
「よし!んじゃ、2分後に試合はじめるぞ。解散。」
「「はい!!」」
監督の言葉に部員が散る。
「ハル!!すごいやん。」
リキトがドンと肩を組んできた。
「ビビったわ。でもめっちゃ緊張してる。」
凡ミスとかしてもたらどうしよう。
こんな大事な時期の練習試合に参加できるなんて。
「大丈夫やって!がんばれよ、ハル。」
斉藤を先頭にみんなも集まってきた。
「こんなチャンス滅多にないで?」
それは、そうやけど・・・・