なんで俺じゃあかんねん

「行っちゃった・・・。」

心なしかうれしそうにつぶやく清水さん。

そんな彼女を見下ろし、ため息が出そうになった。


食堂で会って以来、清水さんはよくこういうことをする。

一緒に帰るのはこれがはじめてだけど、休み時間に教室に来たりとか。

廊下で手を振ってくるのはあたりまえ。

まあ、それくらいはいいけど。



「ごめんね。いきなり、待ち伏せとかして。」

「いや、別に。」

喉元まで

『俺、あなたと一緒に帰る約束してましたか?』という言葉がきていたけど、

呑みこんだ。

「ホンマにごめん!

でも、そろそろ返事が聞きたくて。」

「え・・・・?」

「もう1週間以上たつし。」

ああ、確かに。

そうやったな。


「ごめん。

ファミレスでもいこか?」

「うん・・・でも大丈夫?時間とか。」

「俺は大丈夫。清水さんは?」

「ウチも、今日は何もないから。」


そのまま

俺たちは、ほとんど無言のまま近くのファミレスに入った。





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