なんで俺じゃあかんねん
「腹へったから、なんか食っていい?」
部活後の空腹感って半端じゃないんよな。
「うん!いいよ~。」
「清水さんは?」
「ウチは、晩御飯あるし、ドリンクバーだけでいいや。」
「そっか。」
注文をすませ、各自ドリンクを用意して、対面に座る。
こういうときって・・・
なんかすごい気まずい。
いきなり、本題に入っていいもんなんか?
俺が迷っていると、目があった清水さんがにこっと笑って口を開く。
「坂井くん、今日試合でてたよな~。」
「え?見てたん?」
全然気づかんかった。
「うん。部活の移動中やったから、一瞬やったけど。
ちょうど坂井くんがボール持ってて、かっこよかった!」
そう言ってはしゃぐ彼女は、女子高生って感じだ。
「そう?ありがとう。」
「こんな彼氏やったらいいな~って改めて思った。」
はずかしそうにふふっと笑うと、顔を隠すようにカルピスを飲んだ。
「チア部でも、坂井くんすっごい人気!
まあ、バスケ部自体が人気やねんけど。」
「あ~それは、俺も聞いた。
めっちゃびっくりした。」
「なんで?あれだけの面子がそろってたら、当然じゃない?」
あれだけって・・・
「いや、俺らはあんまりそういうのわからんから。」
そう言って困ったように笑って見せると、「そっか。」と少し落ち着く。
そして、
「飯島くんも、クラスではけっこう人気なんよ。」
とまた会話を続けてくれる。
「飯島が?あいつ、ただのアホやん。」
「あはは!ただのアホって・・・!
顔は普通にいいし、話しやすいし、おもしろいやん?」
「まあ、話しやすいは、話しやすいけどな~。」
あいつの顔が良いかとか、考えたことなかったな。