なんで俺じゃあかんねん

「俺、G中で、一回おまえらに負けてんで?」

「マジで!?

ハル、G中って、県大会1回戦の相手やんな?」

リキトに言われて初めて思い出した。


「あ!おまえ、G中の壁!!」

「あ!!!」

俺が言ったことで、リキトも思い出したようだ。

やけに背が高くてディフェンスがすごかった奴だ。


「なに、壁って!?」

笑いながら聞いてくる斉藤に俺らは

ディフェンスがすごかったから俺らの中ではそう呼んでいた

と話した。


「へえ。

そういえば、俺らG中・・・
つうか、I中以外の奴らは

ハルのこと、イケメンって呼んでたわ。」

「イケメン?なんやねん、それ。」

「I中のイケメンエース、略してイケメン。

顔もよくてバスケも上手いムカつく奴って意味。」

「ムカつく奴って・・・・」

もっと純粋に褒めてくれてもいいやん。

そんな、あだ名にひがみなんて入れずにさ・・・。


「ハル、ぴったりやんけ!!」

リキトは笑ってるし。


「リキトはな、そのペア。」

「俺、影うすいからな・・・・。」

おかしそうに笑ってたのが一変、寂しそうになった。


< 17 / 485 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop