なんで俺じゃあかんねん
「俺、G中で、一回おまえらに負けてんで?」
「マジで!?
ハル、G中って、県大会1回戦の相手やんな?」
リキトに言われて初めて思い出した。
「あ!おまえ、G中の壁!!」
「あ!!!」
俺が言ったことで、リキトも思い出したようだ。
やけに背が高くてディフェンスがすごかった奴だ。
「なに、壁って!?」
笑いながら聞いてくる斉藤に俺らは
ディフェンスがすごかったから俺らの中ではそう呼んでいた
と話した。
「へえ。
そういえば、俺らG中・・・
つうか、I中以外の奴らは
ハルのこと、イケメンって呼んでたわ。」
「イケメン?なんやねん、それ。」
「I中のイケメンエース、略してイケメン。
顔もよくてバスケも上手いムカつく奴って意味。」
「ムカつく奴って・・・・」
もっと純粋に褒めてくれてもいいやん。
そんな、あだ名にひがみなんて入れずにさ・・・。
「ハル、ぴったりやんけ!!」
リキトは笑ってるし。
「リキトはな、そのペア。」
「俺、影うすいからな・・・・。」
おかしそうに笑ってたのが一変、寂しそうになった。