なんで俺じゃあかんねん
「ありがとうな。その気持ちだけもらっとくわ。

でも、ほんまにそれ、雅さんの勘違いやから。

葵は家族。好きも嫌いもないから。」

俺は無理に笑顔を作って、雅さんの手をそっと振り払った。

「本間にそろそろ行こうや。

みんな待ってる。」

振り返ることなく歩き続ける。

「・・・うん。」

雅さんもそれ以上なにも言ってこなかった。

どんな顔してんの気になったけど、それを確かめる気はおこらんかった。

いつも通りを装うことで精一杯や。

俺のこの気持ちは、知られるわけにはいかん。

知られても、認めるわけにいかん。

俺と葵は、姉弟。

血がつながってなくても、その事実は変わらん。

俺が勝手に、世間のルールを破ってるだけや。

勝手に、葵を好きなだけ。

だから、雅さんには関係ない。


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