なんで俺じゃあかんねん
結局、その日は
そのあと先生が来て挨拶してそれで解散。
なんで教室に行かなあかんかったのか、全くわからん。
こんなの、体育館でもできるやろ。
「ハル!この後どうする?」
リキトの問いかけに
どうするって、普通に
「帰るけど。」
それ以外あるか?
「せやな。」
俺の答えにリキトもうなずく。
「斉藤も一緒に帰らん?」
俺の誘いに「あー。」と苦笑いする。
「ごめん。俺、電車ちゃうねん。」
「そうなん?」
俺が聞くと「チャリやねん。」と答えた。
「じゃあ、家近いんや?ええな。」
「でも、しんどいで?チャリ。」
確かに、夏とか余計に大変そう。
「そうやろな。じゃあ、また明日。」
と手を挙げる。
「じゃあな~。」
リキトも、俺に続いて斉藤に別れを告げた。
「おう!」
斉藤も笑顔で見送ってくれた。
入学式当日は、特に問題なく過ぎていった。