なんで俺じゃあかんねん
俺もとりあえずさっきみたいに、斉藤やリキトに教えてもらいながら、頭の中でさっきの葵の言葉を思い出す。

こいつらが帰ってからって。

晩御飯食べたあとって言った。

それってやっぱり、二人で・・・

俺と葵、二人きりで勉強するってことやんな?

俺が受験勉強してたときも、一回もそんなことなかったのに。

葵と、二人で勉強・・・。

思わぬイベント発生に、喜ばずにはいられない。

チラチラと葵の様子を伺う。

あっちは、俺のことなんて気にも留めずに遼に丁寧に教えている。

・・・てか、近くないか?

ふと気づいたけど、いつのまにか葵は遼の横に椅子を持ってきて、

二人の距離は数10cm。

近いよな?

二人は、必死になってるからか全然気が付いていない。

でも、気づいてしまった俺はもう気になって気になって仕方ない。

いくら勉強教えてるからって、男と女やろ?

その距離はあかんやろ。

おい、遼!離れろや。

「ハル・・・?聞いてるか?」

斉藤の呼びかけに、呼び戻された。

「あ、ああ・・・ごめん。もう一回頼むわ。」

向かいやからって、つい、視界に入れてまう・・・。

でも、もう入れんとこ。

腹立つし。

俺は、無理矢理勉強に集中した。


・・・こいつらが帰ったら二人やもんな。

それまでの我慢や。

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