なんで俺じゃあかんねん

でも、なんか・・・

雑談って雰囲気じゃなかったで?

お互いを探り合ってるみたいな。



ん?

あっちは俺を探ってたんか?

探ってたんは、俺だけなんちゃうか?

いや、でも、じゃああの俺の中をかき乱すような感じはなんや?



こんなに気になるのは、葵と仲が良さそうやっただけじゃない・・・・・

これまでだって、そういう奴はおった。彼氏だっておった。

でも、今までの奴とは違うような。

だって今までの奴らは、俺、どっかで大丈夫やと思ってた。

俺の方が男としては上やなって。

でも、あいつは、真田先輩には、負けてる気がする。

それが、相手にも伝わったんかな?



「ハル?」

「どしたんや、怖い顔して。」

「リキト、俺、真田先輩超えたい。」

「は?」

俺自身もなにを言っているのかわからない。

けど・・・

「なんか、ホンマのライバルがでてきた気がする。」

「ライバルって・・・」

リキトは察したようにハッとした顔をした。


「なんや?ライバル?先輩がライバル?え?」


斉藤は相変わらずわかってないけど。


「おう!頑張れ、ハル。」

リキトは笑顔で応援してくれた。



< 35 / 485 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop