なんで俺じゃあかんねん
「斉藤です、はじめまして。」

「相崎 遼です。」

そして、二人がとくに疑うこともなく頭を下げる様子を見て、ほっと胸をなでおろした。

続けて他の奴らも自己紹介していく。

全員終わったところで遼が、ニヤニヤと俺と葵を交互に見た。

そして、「まあまあ。」とか言いながら俺を葵の横に並ばせる。


「なんやねん?」

リキト以外の奴らがにこにこ見てくる視線に、嫌な予感しかしない。

「あいさんと、ハルはどうやって知り合ったんですか?」

え・・・。

飯島の質問に、顔が引きつる。

「幼馴染です。」

でも、横の葵は動揺することなくさらっとこたえた。

すげえ。

「どっちから告白したんですか?」

次は上原。

葵ばっかりに答えさせるわけにはいかない。

ここは俺が。

「俺。」

そう言った途端、みんなから「へえ~。」と感嘆の声があがる。

そして次から次へと、まるで質問することを考えていたかのように、質問が続いた。

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