なんで俺じゃあかんねん
「あ、そう。よかったなあ。」
「うん!今日、久しぶりに一緒に飯食うことになったわ。
ここの教室来るから、そん時紹介したろか?」
三木が上から目線でくるから、
「紹介されたってもええで。」
俺も上から目線に返しておいた。
「じゃあ、紹介するわ。
てか、ハル・・・おまえ教科書忘れたんやろ?」
「なんでわかったん?」
「だって、机の中めっちゃ探してるし。
見せてもらえば?」
見せてもらう・・・・
あ!そういえば、片方の横男子やったよな?
と思って横を見ると・・・・え、おらん。
「休みちゃう?名前知らんけど。
雅さんに頼めば?」
ええ・・・まじ?
あの冷たい天才少女に?
でも、それしかないか・・・。
「うん、そうするわ。」
俺はそう言って前に向き直った。
その時、ちょうど先生が入ってきて授業がはじまった。
もう、見せてもらうしかないよな。
「・・・雅さん。」
雅さんは驚いたように俺を見る。
「ごめん、教科書見せて。」
雅さんは、視線をキョロキョロさせながらも頷いてくれた。