† Ｌの呪縛 †
同性のクレアから見てもオリヴィアは美しく、人を寄せ付ける魅力がある。


だからといって、もしそうだとしてもノエルの気持ちを許すわけにはいかない。


家族なのだから。



「あなたの意見も聞かせてもらえる？」

「私も心配だが、君の意見に賛成だよ。 明日仕立て屋を呼ぶといい」

「ありがとう、そうするわ」

「クレア、君も仕立ててもらいなさい」

「私も？」

「あぁ、そして私に一番に見せておくれ」



ダグラスの言葉に、クレアは頬を緩ませ嬉しそうに微笑んだ。


結婚後も恋人同士の様な二人。


そんな関係が築けているのも、二人で幾度の困難を乗り越えてきたからだろう。


周りのものたちは、二人の事を理想の夫婦像だと賞賛する。



「素敵なドレスを仕立ててもらうわ。 あなたの為に……」

「楽しみにしているよ」



二人の距離は自然と縮まり、ベッドに浮かぶ影がそっと重なった。


ーコンコンコン。


甘い空気が漂う中、ドアをノックする音が響き、二人の肩は同時にビクッと飛び跳ねた。





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