† Ｌの呪縛 †
「レディ・オリヴィア、お会いで来て光栄です。 私、レベッカ・ストーンと申します。 どうぞ宜しくお願い致します」



スカートを摘み軽く引っ張り上げ、腰を屈め会釈をするレベッカ。


オリヴィアは慌てて口を開いた。



「オリヴィア・レッドフォードですっ。 お話はお母様から伺ってます。 こちらこそ宜しくお願いします」



オリヴィアもしっかり挨拶をしなければと思い、ぎこちない手つきでスカートを掴み上げ、腰を屈め頭を下げた。


こうして外部の人と挨拶をするのは数える程しかなく、内心ドキドキしていた。


上流階級のレディとしてのマナーや教養、言葉遣いはまだ勉強中だ。



「ふふっ」



頭上から笑い声が聞こえ顔をあげると、クレアとレベッカが顔を見合わせて笑っていた。


急に恥ずかしくなったオリヴィアは、スカートを両手でギュッと握り、顔を俯かせた。


その様は初々しく、とても愛らしかった。



「レディ・オリヴィア、ごめんなさい。 あまりにも可愛らしかったものですから、つい笑みが零れてしまいました」

「ふふっ、私も笑ってしまってごめんなさい。 レベッカ同様、貴女を可愛いと思っての事よ。 だから顔を上げてちょうだい」





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