愛言葉

■　SIDE YUI　■



「真祐くん…おはよう」

「さっきも会ったでしょ」

私は、真咲には悪いけど、真祐くんと普通に接しようと思ったんだ。
理由は―――真祐くんの笑顔が見たいから。

それだけ。
でも、肝心な所を考え中。それは、“どうやって真祐くんを笑わせるか。”

正直、真咲はいつもニコニコ笑ってくれてるから、どうやって笑わせようとか考えたこともなかった。

やっぱり、面白いこと言ったら？
コチョコチョとか…？

いや、真祐くんそんなんじゃ笑わなそう。

「なに百面相してんだよ」

「真祐くん、どうやったら笑ってくれる！？」

「は？」

うわっ、バカッ私っ！
本人に聞いてどうするのよ…ほんと、バカ。

「ち、ちがっ…」

「んー、最近笑ってないし、今までどうやって笑ってたかもわかんねーけど…」

「？」

「お前が傍に居てくれたら、笑える気がする」

そう言って、真祐くんは優しい笑みを浮かべた。
あ、もう、笑った―――。