愛言葉
あの日から、たまに真祐くんが笑いかけてくれる事がある。
真祐くんの笑顔はすごく綺麗で、何度見ても見惚れてしまう。
「…い、…ーい!……ゆーいっ!」
「へ!?」
「もー、またボーっとしてる!」
「ご、ごめん…」
「どしたの最近。いっつもこう」
そう、私は最近真咲と居ても真祐くんのあの笑顔を思い出してボーっとしてしまうんだ。
だめだなぁ…せっかく真咲と学校で一緒に居れる唯一の昼休みなのに。
「結依、この頃亜耶香ちゃんとじゃなくて、真祐と一緒に居ること多いよね?」
「え!?…そ、そうかな?はは……気のせいだよ」
ま、まずい…怒られるっ。
「なんで俺が知ってるかって気になんないの?」
「あ…」
確かに、どうして真祐くんと一緒に居るのがバレてるんだろ。
「俺の友達が“偵察”が好きでさ。友達に結依の様子が最近ヘンだって言ったら偵察し出して。…したら、結依が真祐とばっか居るって」
「そ、その人がたまたま私と真祐くんが一緒に居る時に来てるんじゃない?」
「じゃあ、毎休み時間、真祐と一緒に居るんだ」