桜廻る




“おめでとう”






父の声が、再び聞こえた気がした。






“幸せにね……雅”






それに重なるように、母の笑顔も頭に浮かぶ。






(ありがとう)





母へ、父へ。


そして……。






「好きです」





最愛の人へ──。





──完。
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