ブラックⅠ-出会い-
開かれたドアの奥からは
フワッとレイジの香りが広がる空間。
ガラステーブルの上には、バイクの雑誌やCDが無造作に置かれ、床には何枚かの服が散らばっている。
少し散らかった部屋、男の子の部屋。
それにやっぱり無償に心臓がうるさかった。
「これ、着ろよ」
そんなレイジはさっさとスウェットへと着替え出すと、私にパーカーと短パンを投げる。
「え、ちょ!裸!!」
そんな焦った私の声に「あ?」と迷惑そうに顔をゆがますと、着替えた身体を私とは反対の方に向けるから、多分早く着替えろって意味なんだと思う。
自分が着替える時は全然気にしてないのに、一応私には気を使えるらしい。
私はレイジがフライングして、こっちを早く向いちゃわないかハラハラしながら急いで着替えた。