ブラックⅠ-出会い-



「わぁ!ピアスだぁ」




箱の中身はゴールドでシンプルなピアス。




「かわいい」




どうしてレイジがプレゼントにピアスを選んだのか、何と無く分かってしまった。




郁也に無理矢理付けられたチームのピアス、あれを外してもらってから私は何も付けていなかった。




「ありがとう!凄く嬉しい」




きっとレイジはそれに気がついている。
私の消し去りたい過去を、消えてしまえばいいと思っている過去を




まるで塗り替えてくれようとしているんだ。




「でも私片耳しか穴あいてないんだ…もう一つ開けようかな!」




レイジの方を振り返ってみれば、あまりに近い距離にドキっと心臓が音を出す。




「なら一つは俺が付ける」





レイジはその大きな手で、ピアスを一つつまむとそれをそっと私の耳へとつけてから、もう一つを自分の耳へと付けた。




まるでレイジの金の髪みたいに綺麗なピアス。



「おそろいだね!レイジありがとう」



それが私とレイジを繋いでくれるみたいで何だか無償に嬉しかった。




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