俺様と闘う私『一部・完』
「ぷぷっ……はぁ! あー笑ったー。いや、ごめんごめん。君の動きがあまりにもおかしかったもんで」
「……いえ、別に」
努めて冷たい口調で、私を再三笑った彼にそう返してやると
「ほんと、ごめん」
チロリと小さく舌を出して謝られた。
可愛い子ぶったって、私を嘲笑った(と私は認識している)人間だ。
―――かわいいわけがない。
私はツンとした態度を貫き、そしてさっきまであれほど食べるか悩んでいた例の食べ物をサッと手に取った。
見栄だ。
こんなもの、なんでもないのよホホホホホッ的な態度を今更ながら見せつけてやるべく、何でもない素振りで手にとって……一気に口に放り込んだ。
「…………!!」
あまりの衝撃に私はとりあえず震えた。
プチプチと口の中で奴が潰れる食感。
潰れるたびに塩味がじわりと広がる。
それが甘めなビスケットと相まって美味しい! さを提供するはずなんだけど……
いきなりリッツ(と思いこんでいるビスケット)を1枚丸ごと口に入れたことが災いして、私は味わうどころか口中がものすごいことになった。
「……いえ、別に」
努めて冷たい口調で、私を再三笑った彼にそう返してやると
「ほんと、ごめん」
チロリと小さく舌を出して謝られた。
可愛い子ぶったって、私を嘲笑った(と私は認識している)人間だ。
―――かわいいわけがない。
私はツンとした態度を貫き、そしてさっきまであれほど食べるか悩んでいた例の食べ物をサッと手に取った。
見栄だ。
こんなもの、なんでもないのよホホホホホッ的な態度を今更ながら見せつけてやるべく、何でもない素振りで手にとって……一気に口に放り込んだ。
「…………!!」
あまりの衝撃に私はとりあえず震えた。
プチプチと口の中で奴が潰れる食感。
潰れるたびに塩味がじわりと広がる。
それが甘めなビスケットと相まって美味しい! さを提供するはずなんだけど……
いきなりリッツ(と思いこんでいるビスケット)を1枚丸ごと口に入れたことが災いして、私は味わうどころか口中がものすごいことになった。