俺様と闘う私『一部・完』
久しぶりに訪れた駅前は、いつの間にか発展している感じ―――がしなくもない。
毎日パートに行って、家に帰っておばあちゃんを看て。
その繰り返しで、買い物すらまともに出かけたことなかった。
駅前の喫茶店、というのも実は私は知らない場所で……
どうやら最近出来たようだ。
駅に向かうと、すぐそばにオシャレなカフェと言えそうな喫茶店が目につき、10分前だけど待てばいいやと思って扉を開いた。
キョロキョロと見ると―――
「居た……」
私はポロリと声に出していた。
遠めにだけど、ハッキリと分かる。
久しぶりに見る志貴。
それがなんだか嬉しくて、涙が出そうになった。
なんか涙腺緩いな私……
人差指の腹でグッと涙を止めて、顔を上げると志貴が手を上げてこっちを見ていた。
「お客様」
と声をかけてくるウエイトレスを無視して
「志貴……」
小さく彼の名を呼びながら、私は小走りで志貴の元へ向かった。
毎日パートに行って、家に帰っておばあちゃんを看て。
その繰り返しで、買い物すらまともに出かけたことなかった。
駅前の喫茶店、というのも実は私は知らない場所で……
どうやら最近出来たようだ。
駅に向かうと、すぐそばにオシャレなカフェと言えそうな喫茶店が目につき、10分前だけど待てばいいやと思って扉を開いた。
キョロキョロと見ると―――
「居た……」
私はポロリと声に出していた。
遠めにだけど、ハッキリと分かる。
久しぶりに見る志貴。
それがなんだか嬉しくて、涙が出そうになった。
なんか涙腺緩いな私……
人差指の腹でグッと涙を止めて、顔を上げると志貴が手を上げてこっちを見ていた。
「お客様」
と声をかけてくるウエイトレスを無視して
「志貴……」
小さく彼の名を呼びながら、私は小走りで志貴の元へ向かった。