澄んだ空の下で

「そー、昨日から。つか、昨日ここ来たけど」


チラッとあたしを見た恭に「ごめん」とだけ小さく呟く。


だけど、恭は何も思ってないかのように笑みを漏らした。


「…え?なに?」


微かに笑う恭を見て、茫然としてしまう。


「いや、昨日居たのってアンタかな、と思って」

「あー…そっか」


見た目から違うもんね。

派手じゃないし。


「これから働く気?」

「…まさか」

「お前、向いてんじゃね?」

「止めてよ。神経使っちゃう」

「俺が行ったら指名すっけど?」


そう言った恭は柔らかく口角を上げた。


「それじゃ尚更働かないから」

「何それ。俺が嫌って事?」

「違う。恭と話すのはここだけでいいって事」

「あー…そっちな」

「それに、」


言いかけで一度口を塞いだあたしは、地面に置いていた鞄の中から封筒を取り出す。


「これ、返す」


そう言って、恭の目の前に差し出した。
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