澄んだ空の下で

「じゃ、俺んとこ来れば?」

「は?」


思わずサラっと口を開いた恭に、視線を空から恭に向ける。

同じ様に空を仰いでた恭は、


「マンションから見る景色好きだったらあの場所貸すけど」


そう言って、あたしに視線を送った。


恭とかち合った視線がぶつかったまま、あたしは一瞬沈黙を作ってしまう。


「…貸す?」


暫く経って小さく呟くあたしに恭はあたしから少しづつ視線を避けた。


「見たい時に来れば?俺、あんま帰ってねーし」

「いや、でも…。って言うか帰ってないの?」


そんな事より、そこが気になってしまった。


「んー…半分くらい」

「なんで?」

「…なんで?」


疑問の様にオウム返しする恭の声。


「あ、いや…なんであんな綺麗なマンションなのに帰らないのかなーってね。あたしだったら1日中居ても飽きないのに」


あんな綺麗な所、あたしだったら引きこもりになりそうだよ。


「好きじゃねーからかな」

「好きじゃ、ない…」

「そう。何もかも窮屈」


そう言った恭の事がますます分からなくなった。


…あんたは、何かかえてんの?




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