澄んだ空の下で

「だから、平然な顔をしている若菜が憎かった。あたしが苦しんでる間も若菜は幸せそうで、…だけどその反面、レオを想う気持ちが強くなってた」

「……」

「気持に嘘をつけなくて。好きで好きで仕方がなくて、押さえ切れなくて、それ以上に若菜が憎いと思った」

「……っ、」

「だからレオを奪おうと思った」

「……」

「若菜からレオを奪って、若菜も傷つけばいいと思った」

「じゃ、サエコのなかではいつの間にか、あたしはお荷物にすぎなかったって事?」

「そうだよ」

「……」

「みんな、みんな若菜のものになってく。若菜、若菜って、みんな若菜の所に…」

「……」


サエコの表情は怒りが滲み渡ってた。


あたしの所為で、サエコを?

何をどう言葉を出していいのかさえも分かんない。


ただ、俯くことしか出来なかった。


「蒼斗だって、結局は若菜についた」

「……っ、」


不意にアオの名前が出た瞬間、反射的に顔が上がる。

サエコとはずっと仲がよく、その中でアオも居た。


サエコに言われて分かった。


なんでアオはあたしに?

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