澄んだ空の下で
次の日、得に行きたくもない学校へと向かった。
昨日の雨は嘘の様にスッキリと止んで晴れ、清々しい空がまた広がった。
「若菜ちゃんっ、」
学校へ着くなり早々、廊下で出くわした美奈子が弾けた声を出す。
思わず一息を吐き捨てたあたしは、表情を少しだけ緩めた。
「おはよ」
「おはよっ、若菜ちゃんっ!良かったぁ~来てくれて」
「来るに決まってるでしょ」
「だって、若菜ちゃん分かんないんだもん」
少し頬を膨らませた美奈子に表情を緩め、一息吐き捨てた。
昨日の美奈子とは打って変わって、別人の様で、その元気な姿を見られただけでも少し安心した。
「LINE…返してなくて、ごめん」
昨日の美奈子のLINEから一度も返事を返してなかった。
返してないって言うか、何をどう言葉で伝えたらいいのか分からなかっただけ。
「大丈夫だよ。ゴメンねっ、若菜ちゃ―――…」
「ちょっ、」
グランと身体が揺れる。
咄嗟に抱きついて来た美奈子はグッとあたしの首に腕を回した。