僕の可愛いお姫様
「ねぇっ本当に変じゃないっ!?」

「変じゃないってば…。」

今日は、莉世が私の部屋に来ている。
午後から瑞穂とデートらしい。
今更何が不安なのか知らないけど、デートの日には、決まって私の部屋にやって来る。

割と早朝にやって来て、インターホン攻撃で私を叩き起こした莉世は、瑞穂との待ち合わせ時間間近になってもまだ入念に自分の姿をチェックしている。

一体どこが気になるのかも分からない前髪を、もう何度目なのか考える気にもなれないけど、莉世は必死で鏡越しに気にしている。

目にかかるか、かからないかまで切り揃えた彼女の前髪は、ぱっちりとした目を一層引き立たせていて、とても可愛い。

「りーせっ。可愛いよ。すっごく可愛い。」

未だに鏡と睨めっこを続けている莉世の後頭部に言ってあげる。

少し照れた表情をして振り返った彼女は、同性の私から見ても、やっぱり可愛かった。
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