僕の可愛いお姫様
酷く、雨が降っていた。
昨晩いつの間にか眠りにおちていた私は、この雨がいつから降り始めたものなのか分からない。

地面に叩きつける様に落ちる雨の音は、窓を閉めていても部屋中に響いている。

春雨、などとどうでもいい事を考えていた。
心無しか気温も低く、私はコートハンガーに掛けてある薄いパーカーを取って羽織り、ベッドに腰をおろした。

向かいでは、ソファに座って、莉世が俯いている。
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