僕の可愛いお姫様
部屋の中に、お湯が沸いた音が響いた。

少し寒いから、温かい飲み物を準備する。
これだけでも少し落ち着く筈だ。

自分の分と、二つマグカップを持って、リビングに戻る。

莉世の前にそっとカップを置いた。

「莉世。アップルティー。落ち着くよ。」

「ありがと…。」

莉世は小さく呟いて、そっとカップを両手で包んだ。

今日初めて莉世の声を聞いた気がする。
思ったよりも弱々しくて、急に不安が押し寄せた。
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