僕の可愛いお姫様
瑞穂が少しも苦しくない筈がなかった。
この決断を下す事で、「大切な人を傷付ける」という、分かりきった結末に、瑞穂だって傷付いただろう。

なのに今の私は、その想いを無視している。
完全に莉世の、女の立場の、感情で、瑞穂を傷めつけていた。

「ごめん…勝手な事言って…。」

自分でも分かる程に力ないその声を、瑞穂は相も変わらず、ただ受け入れた。
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