Suger and Spice


「夕ごはん!出来たよ」



いきなり声をかけられて目が覚めた。



お母さんが私の部屋のドアから顔をだしている。


昼前に帰ってきてから、今まで寝てたみたい。



「カレー?」
「うん、ちなみにスープ」
「えー普通のがよかった」
「仕方ないじゃん
スープが良いって言われたんだから」


…言われた?誰に…?

階段を降りた。




げ。




「こんにちは、星夏ちゃん」


夕食の席に、見知らぬ男が座っていた。



「雄二さん。あいさつして」
「…ども。」


最悪。
お母さんが連れ込んだ男だ。


スープカレーは
この革靴男のリクエストだったんだね。


「さぁ食べましょ」
「美恵子さんは料理が上手なんだなぁ。
星夏ちゃん、こんなお母さんで幸せだね。」

別に…と言おうとしたが、
奥からお母さんが睨んできたので

「そうですかー?
でもお母さんの料理は唐揚げが一番ですよ」

と愛想よく返した。



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